副業の帳簿とは?初心者向けに記帳方法・書き方をわかりやすく解説

「副業を始めたけど、帳簿ってつけたほうがいい?」

「売上や経費は、どこまで記録すればいい?」

「Excelでもいいの?会計ソフトが必要?」

副業で収入を得るようになると、少しずつ考えておきたいのがお金の記録です。

 

帳簿というと、難しい会計の知識が必要そうに感じるかもしれません。

しかし、まず理解しておきたい基本はシンプルです。

「いつ・誰と・どのような取引をして・いくら収入や支出があったのか」を記録していくと考えると分かりやすいでしょう。

副業の帳簿で記録する基本

・いつ取引したか

・誰と取引したか

・何の取引だったか

・いくら収入があったか

・いくら必要経費を支払ったか

 

 

こうした記録を日頃から残しておけば、副業で得た収入や必要経費を後から確認しやすくなります。

確定申告が必要になったときに、1年分の取引をまとめて思い出す負担も減らせます。

 

ただし、注意したいことがあります。

副業をしている人全員に、まったく同じ記帳・保存ルールが適用されるわけではありません。

副業の所得区分や申告方法、収入金額などによって、必要となる記帳や書類保存のルールが異なる場合があります。

この記事では、副業初心者がまず知っておきたい帳簿の基本から、具体的な記帳方法、領収書などの管理、保存期間まで順番に解説します。

 

副業の必要経費について先に確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。

 

 

Contents
  1. 副業の帳簿とは?初心者向けに基本を解説
  2. 副業の帳簿には何を書く?
  3. 副業の帳簿はどうやってつける?3つの方法
  4. 副業の帳簿・領収書はいつまで保存する?
  5. 副業の帳簿をラクにするお金管理のコツ
  6. 副業の帳簿でよくある質問
  7. まとめ|副業の帳簿は収入と経費を把握するための大切な記録
  8. 参考・出典
  9. 関連記事
  10. 帳簿管理の負担を減らしたい方へ
  11. 副業をこれから始める方へ

副業の帳簿とは?初心者向けに基本を解説

帳簿とは、事業などで発生した取引を記録するものです。

副業で商品を販売したり、仕事を受注したりすると、お金の動きが発生します。

たとえば、

  • Webライティングの報酬を受け取った
  • ブログから広告収入が発生した
  • 仕事に必要な消耗品を購入した
  • 副業に必要なサービスの利用料を支払った

といった取引です。

こうした収入や支出を記録しておくことで、1年間にどれくらい収入があり、どれくらい必要経費を使ったのかを確認しやすくなります。

 

帳簿は副業のお金の記録

初めて帳簿をつける場合は、最初から難しい会計用語をすべて覚えようとしなくても構いません。

まずは、

「副業で発生したお金の動きを記録する」

という役割を理解しましょう。

記帳とは?

取引の内容や金額などを帳簿に記録することです。

収入や必要経費が発生したときに記録を残していくことで、後から取引内容を確認できるようになります。

 

たとえば、副業で5,000円の報酬が発生した場合、金額だけをメモするのではなく、取引の日付や内容、取引先なども一緒に記録しておくと確認しやすくなります。

必要経費についても同様です。

「1,000円使った」だけではなく、いつ・何のために・いくら支払ったのかを記録しておきます。

 

帳簿をつけると収入と必要経費を確認しやすくなる

副業の税金を考えるときは、単純に銀行口座へ入金された金額だけを確認すればよいとは限りません。

たとえば、業務に係る雑所得の場合、国税庁では基本的に次のように所得金額を計算するとしています。

総収入金額 - 必要経費 = 業務に係る雑所得

そのため、収入だけではなく、必要経費についても記録しておくことが重要です。

 

たとえば

副業の年間収入:50万円

必要経費:15万円

50万円 - 15万円 = 所得35万円

収入と必要経費を記録しておけば、所得金額を確認するときにも役立ちます。

 

もちろん、すべての副業で「収入-必要経費」という同じ方法を使うわけではありません。

アルバイトなどで給与を受け取る場合は給与所得となるなど、所得区分によって計算方法は異なります。

 

 

副業の所得区分によって記帳・保存ルールは異なる

ここは、副業初心者が特に注意したいポイントです。

「副業をしている=全員が同じ帳簿をつけなければならない」わけではありません。

国税庁では、事業所得、不動産所得または山林所得を生ずべき業務を行う人について、所得金額にかかわらず記帳と帳簿書類の保存が必要と案内しています。

記帳する内容としては、売上などの収入金額や仕入れ・必要経費について、取引年月日、取引相手の名称、金額などが挙げられています。

 

一方、業務に係る雑所得については別のルールがあります。

たとえば、前々年分の業務に係る雑所得の収入金額が300万円を超える場合には、現金預金取引等関係書類を5年間保存する必要があります。

副業だから一律ではない

必要な記帳や書類保存については、所得区分、申告方法、収入金額などによって異なる場合があります。

自分の副業がどの所得に該当するのか分からない場合は、国税庁の最新情報を確認したり、税務署や税理士などへ相談したりしましょう。

 

副業の帳簿には何を書く?

では、実際に帳簿をつける場合、何を記録すればよいのでしょうか。

国税庁は、白色申告者の記帳について、売上などの収入金額や仕入れ・必要経費に関する事項として、取引年月日、売上先・仕入先その他の相手方の名称、金額、日々の売上・仕入れ・経費の金額等を帳簿に記載すると案内しています。

副業初心者が基本として押さえておきたいのは、次の項目です。

  • 取引した日付
  • 取引内容
  • 取引相手
  • 売上・報酬などの収入
  • 必要経費などの支出

 

たとえば、Webライティングの報酬10,000円を受け取った場合は、

「いつ・誰から・何の仕事で・いくら発生したのか」

が後から確認できるように記録します。

必要経費についても、同じ考え方で記録していきます。

 

 

次は、実際の数字を使いながら、初心者でも分かるシンプルな帳簿の書き方を見ていきます。

 

初心者向け|副業の帳簿を実際に書いてみよう

帳簿に記録する項目が分かったら、実際の取引を例に書き方を見てみましょう。

ここでは、副業でWebライティングをしている会社員を例にします。

 

たとえば、次のような取引があったとします。

  • 8月1日:A社のWeb記事を納品し、報酬10,000円が発生
  • 8月5日:副業で使うオンラインサービスの利用料1,500円を支払い
  • 8月10日:B社のWeb記事を納品し、報酬15,000円が発生
  • 8月12日:副業用の文房具を800円で購入

 

初心者向けにシンプルな形で整理すると、次のようなイメージです。

日付内容相手方収入支出
8/1Web記事制作A社10,000円
8/5サービス利用料サービス提供会社1,500円
8/10Web記事制作B社15,000円
8/12文房具購入店舗800円

 

この表は初心者向けのイメージです

実際に必要となる帳簿の種類や記載事項は、所得区分や申告方法、取引内容などによって異なります。

まずは「いつ・誰と・何の取引をして・いくら動いたのか」を後から確認できるようにする考え方を押さえましょう。

 

売上と入金日は同じとは限らない

帳簿をつけ始めると、初心者が迷いやすいのが「いつ売上として記録するのか」です。

たとえば、8月に仕事を完了して報酬が確定し、実際に銀行口座へ振り込まれるのが9月になることもあります。

このように、仕事をした時期と実際にお金を受け取る時期がずれるケースがあります。

所得計算では、単純に銀行口座へ入金された日だけを見ればよいとは限りません。

銀行口座の入金履歴だけで判断しない

取引によっては、売上が発生する時期と入金される時期が異なります。

いつ収入として計上するか判断に迷う場合は、取引内容や所得区分を確認し、国税庁の情報や税務署・税理士などに確認しましょう。

 

必要経費も内容が分かるように記録する

必要経費についても、金額だけを記録するのではなく、何のために支払ったのかが分かるようにしておきましょう。

たとえば、同じ「1,500円」という支出でも、

「1,500円」

だけでは、後から見たときに何の支払いだったのか分かりません。

一方で、

「記事制作に使用するオンラインサービス利用料 1,500円」

と記録しておけば、支出内容を確認しやすくなります。

 

後から見ても分かる記録を残す

帳簿は、その日に記録した本人だけが分かればよいものではありません。

数か月後や確定申告の時期に見返しても、取引内容を確認できるように記録しておきましょう。

 

領収書やレシートも一緒に整理する

帳簿へ記録したからといって、領収書やレシートなどが不要になるわけではありません。

取引に伴って受け取った請求書、領収書などについて、保存が必要となる場合があります。

そのため、

  • 帳簿に取引を記録する
  • 領収書やレシートを整理する
  • 請求書や利用明細などを保存する

という形で、帳簿と取引資料をセットで管理すると分かりやすくなります。

 

また、請求書や領収書などを電子データでやり取りした場合には、電子帳簿保存法に基づき、一定の要件を満たして電子データのまま保存する必要がある場合があります。

メールで受け取ったPDF請求書などを扱う場合は、国税庁の電子帳簿等保存制度の最新情報も確認しましょう。

 

副業の帳簿はどうやってつける?3つの方法

「帳簿をつける」と聞くと、専用の会計ソフトが必須だと思うかもしれません。

しかし、管理方法には複数の選択肢があります。

副業の取引量や申告方法などに合わせて、自分が続けやすい方法を考えましょう。

 

初心者が比較しやすい方法として、次の3つがあります。

  1. 手書きで記帳する
  2. Excel・スプレッドシートで管理する
  3. 会計ソフトを利用する

 

 

方法① 手書きで記帳する

取引件数が少ない場合は、ノートや帳簿などへ記録する方法もあります。

特別なソフトを用意せず始められるため、帳簿の基本的な仕組みを理解する方法のひとつです。

手書きのメリット

・すぐに始めやすい

・パソコン操作が苦手でも使いやすい

・取引が少なければシンプルに管理できる

 

手書きで注意したいこと

取引件数が増えると、集計や確認に時間がかかりやすくなります。

計算ミスや記入漏れにも注意が必要です。

 

方法② Excel・スプレッドシートで管理する

パソコンやスマートフォンを使える場合は、Excelやスプレッドシートで収入・必要経費を管理する方法もあります。

日付・取引内容・相手方・収入・支出などの項目を作り、取引が発生するたびに入力していきます。

表計算機能を使えば、収入や支出の合計を自動計算することもできます。

Excel・スプレッドシートのメリット

・自分で管理項目を決めやすい

・合計金額を計算しやすい

・取引を検索・並べ替えしやすい

・比較的低コストで始めやすい

 

一方で、入力する内容や分類、計算式などは自分で管理する必要があります。

取引件数が増えてくると、入力や確認に時間がかかる場合もあります。

 

方法③ 会計ソフトを利用する

副業の取引が増えてきた場合は、会計ソフトを利用する方法もあります。

会計ソフトによって機能は異なりますが、銀行口座やクレジットカードなどの取引情報を取り込んだり、日々の取引を整理したりできるサービスがあります。

毎月の取引が増えて、Excelへの手入力や集計に時間がかかるようになった場合は、会計ソフトを検討するタイミングのひとつです。

会計ソフトは「必須」ではなく管理方法の選択肢

副業を始めたばかりで取引が数件しかない人まで、無理に会計ソフトを導入する必要があるとは限りません。

取引量や申告方法、管理にかかる時間などを考えて、自分に合った方法を選びましょう。

 

どの方法を選べばいい?

初心者の場合は、取引量をひとつの目安にすると考えやすくなります。

取引が少ない
→ 手書きやExcelなどで管理する

取引が増えてきた
→ Excelなどで整理しながら管理する

収入・経費・銀行口座などの管理が複雑になってきた
→ 会計ソフトを検討する

というように、最初から一つの方法に固定する必要はありません。

 

大切なのは「続けられる方法」を選ぶこと

どの方法を使っても、数か月記帳を止めてしまえば、後からまとめて確認する負担が大きくなります。

副業の取引が発生したら、できるだけこまめに記録する習慣を作りましょう。

 

次は、帳簿だけでなく領収書・請求書などをいつまで保存する必要があるのかを整理します。

保存期間はすべて一律ではないため、自分の所得区分や申告方法などに合わせて確認することが重要です。

 

副業の帳簿・領収書はいつまで保存する?

副業の帳簿をつけた後に気になるのが、「帳簿や領収書はいつまで残しておけばいいの?」という点です。

ここで注意したいのは、保存期間を一律に「○年間」と覚えないことです。

所得区分、青色申告・白色申告の違い、帳簿や書類の種類などによって保存期間が異なります。

「副業の帳簿は全部○年間保存」とは限らない

帳簿、決算関係書類、領収書・請求書などでは、必要となる保存期間が異なる場合があります。

自分の申告方法や保存する書類の種類を確認して管理しましょう。

 

 

白色申告では帳簿や書類によって5年・7年に分かれる

事業所得などがある白色申告者の場合、国税庁は帳簿・書類について保存期間を定めています。

収入金額や必要経費を記載した法定帳簿は7年間の保存が必要です。

一方で、業務に関して作成した法定帳簿以外の帳簿は5年間です。

決算に関して作成した棚卸表などの書類や、業務に関して作成・受領した請求書、納品書、送り状、領収書なども5年間とされています。

 

白色申告で保存するもの保存期間
収入金額や必要経費を記載した法定帳簿7年
業務に関して作成した上記以外の帳簿5年
決算に関して作成した棚卸表など5年
請求書・納品書・送り状・領収書など5年

 

白色申告でも記帳・保存が必要

「青色申告ではないから帳簿は必要ない」とは限りません。

事業所得、不動産所得または山林所得を生ずべき業務を行う人については、白色申告者でも記帳・帳簿書類の保存制度があります。

 

青色申告も帳簿・書類によって保存期間が異なる

青色申告の場合も、すべての書類を同じ期間保存するわけではありません。

国税庁では、仕訳帳・総勘定元帳・現金出納帳・売掛帳・買掛帳などの帳簿は7年間、損益計算書・貸借対照表・棚卸表などの決算関係書類も7年間としています。

現金預金取引等関係書類についても原則として7年間ですが、一定の場合には5年間とされるものがあります。

その他の書類については5年間です。

保存期間は「書類の種類」まで確認する

青色申告だから全部7年、白色申告だから全部5年という覚え方は正確ではありません。

帳簿や書類ごとに保存期間を確認することが大切です。

 

業務に係る雑所得には「前々年300万円超」の保存ルールがある

会社員の副業では、活動内容や実態によって業務に係る雑所得に該当するケースがあります。

この場合にも、確認しておきたい書類保存のルールがあります。

国税庁によると、前々年分の業務に係る雑所得の収入金額が300万円を超える人は、その業務に関して作成・受領した現金預金取引等関係書類を5年間保存する必要があります。

 

「所得300万円」ではなく「収入金額300万円」

この保存制度で基準となるのは、前々年分の業務に係る雑所得の収入金額です。

必要経費を差し引いた所得金額300万円ではない点に注意しましょう。

 

たとえば、対象となる業務に係る雑所得について、前々年の収入金額が350万円だった場合は、この300万円超の基準に該当します。

一方、「副業収入が300万円以下なら帳簿も書類も何も保存しなくていい」という意味ではありません。

所得区分や申告方法、取引方法などによって確認すべきルールがあるため、300万円という数字だけで判断しないようにしましょう。

 

電子取引のデータは電子データのまま保存する

副業では、紙の領収書だけでなく、PDFの請求書やメールで届いた領収書などを扱うこともあります。

こうした電子取引についても注意が必要です。

電子取引とは、注文書・契約書・送り状・領収書・見積書・請求書などに相当する情報を、電子データでやり取りする取引です。

国税庁では、申告所得税・法人税に関して帳簿・書類を保存する義務がある人が電子取引を行った場合、電子取引データを保存する必要があると案内しています。

 

たとえば、

  • メールで受け取ったPDF請求書
  • インターネット上からダウンロードした領収書
  • クラウドサービス上で受け取った請求データ

などが該当する場合があります。

紙だけでなく電子データも整理する

副業のお金を管理するときは、紙の領収書だけをファイルへ入れて終わりにせず、電子取引で受け取ったデータも整理しておきましょう。

電子帳簿保存法の要件や猶予措置については変更される可能性もあるため、実際に保存するときは国税庁の最新情報を確認してください。

 

副業の帳簿をラクにするお金管理のコツ

帳簿は、確定申告の直前に1年分をまとめて作ろうとすると負担が大きくなります。

副業を長く続けるなら、日頃からお金の流れを整理する仕組みを作っておくと管理しやすくなります。

難しい仕組みを最初から作る必要はありません。

まずは、次のような基本から始めてみましょう。

 

 

収入と支出をこまめに記録する

最も基本となるのが、記帳を後回しにしないことです。

数か月分の取引をまとめて記帳しようとすると、

  • 何の支払いだったか分からない
  • 領収書が見つからない
  • 取引先を思い出せない
  • 入力漏れに気づきにくい

といったことが起こりやすくなります。

毎日記帳するのが難しい場合でも、週に1回など自分が続けられるタイミングを決めて整理する方法があります。

 

副業用の銀行口座を分ける方法もある

本業の給与、生活費、副業の売上がすべて同じ銀行口座に入っていると、副業に関係する取引を探す手間が増えます。

そこで、副業用の銀行口座を分けて管理する方法があります。

副業の売上や副業に関係する支払いをまとめれば、口座履歴から取引を確認しやすくなります。

副業専用口座は必須ではありません

副業をする人全員が、必ず専用の銀行口座を作らなければならないという意味ではありません。

取引が増えて管理が複雑になってきたときに、お金を整理する方法のひとつとして検討できます。

 

副業用の銀行口座を分けるメリットや管理方法については、別の記事でも詳しく解説します。

 

副業の支払い方法を整理する

銀行口座と同じように、支払い方法を整理することも帳簿管理に役立ちます。

たとえば、プライベートの買い物と副業の支払いが複数のクレジットカードに混在すると、後から副業に関係する支出だけを探す必要があります。

副業に使う支払い方法をある程度整理しておけば、利用明細を確認するときにも取引を見つけやすくなります。

ただし、副業用のクレジットカードを必ず作る必要があるわけではありません。

自分の取引量や管理方法に合わせて考えましょう。

 

領収書・請求書の保管場所を決める

領収書や請求書を受け取るたびに別々の場所へ保存していると、確定申告の時期に探すことになります。

紙の書類なら保管するファイルを決め、電子データなら保存場所やファイル名の付け方などを決めておくと整理しやすくなります。

たとえば、

「2026年 → 8月 → 請求書」

のように、自分が後から探しやすいルールを作る方法があります。

 

取引が増えたら会計ソフトを検討する

副業を始めたばかりで取引が少ないうちは、Excelなどでも管理しやすいでしょう。

しかし、副業が続いて取引件数が増えると、

  • 売上の入力
  • 経費の入力
  • 銀行口座の確認
  • クレジットカード明細の確認
  • 取引の分類

などに時間がかかるようになる場合があります。

その段階になったら、会計ソフトを利用して管理作業を効率化する方法もあります。

「記帳に時間がかかる」と感じたら見直すタイミング

帳簿管理そのものに多くの時間を使うようになったら、管理方法を見直してみましょう。

副業の規模や取引量に合わせて、Excelから会計ソフトへ切り替える方法もあります。

 

副業の帳簿は、細かく記録すること自体が目的ではありません。

収入と必要経費を正しく把握し、必要な申告やお金の管理につなげることが重要です。

次は、副業の帳簿について初心者が疑問に感じやすいポイントをFAQ形式で整理します。

 

副業の帳簿でよくある質問

Q.副業を始めたら必ず帳簿をつける必要がありますか?

副業をしている人全員に、まったく同じ記帳ルールが適用されるわけではありません。

所得区分や申告方法、収入金額などによって、記帳や帳簿・書類の保存に関するルールは異なります。

たとえば、事業所得、不動産所得または山林所得を生ずべき業務を行う人については、所得金額にかかわらず記帳と帳簿書類の保存が必要です。

一方、業務に係る雑所得については、前々年分の収入金額が300万円を超える場合に現金預金取引等関係書類を5年間保存する必要があるなど、別のルールがあります。

自分の副業がどの所得区分に該当するか分からない場合は、国税庁の最新情報を確認したり、税務署や税理士などへ相談したりしましょう。

 

Q.副業の帳簿はExcelでも大丈夫ですか?

帳簿は、必ず特定の会計ソフトを使わなければならないわけではありません。

取引年月日、相手方、金額、取引内容など、必要となる事項を適切に記録・保存できるようにすることが重要です。

取引が少ない段階では、Excelやスプレッドシートなどを使って管理する方法も考えられます。

ただし、青色申告特別控除など特定の制度を利用する場合には、帳簿の種類や記帳方法、保存方法などに要件があります。

「Excelを使っているから自動的にすべての要件を満たす」という意味ではない点には注意しましょう。

 

Q.副業の帳簿は毎日つけなければいけませんか?

日々の取引を後から正しく確認できるよう、継続して記録しておくことが大切です。

国税庁は白色申告者の記帳について、取引を一つずつ記載する方法だけでなく、一定の場合には日々の合計金額をまとめて記載するなどの簡易な方法も案内しています。

実務上も、数か月分を確定申告直前にまとめて整理するより、定期的に記帳したほうが取引内容を確認しやすくなります。

毎日の記帳が難しい場合は、週に1回など、自分が継続できるタイミングを決めて整理する方法もあります。

 

Q.領収書があれば帳簿をつけなくても大丈夫ですか?

領収書と帳簿は役割が異なります。

帳簿は取引内容を記録するもので、領収書や請求書などは実際の取引内容を確認するための資料になります。

記帳・保存義務がある場合、領収書を残しているだけで帳簿の代わりになるとは限りません。

帳簿への記録と、領収書・請求書などの保存を分けて考えましょう。

 

Q.副業の領収書や帳簿は何年保存すればいいですか?

保存期間はすべて一律ではありません。

たとえば、事業所得などの白色申告者では、収入金額や必要経費を記載した法定帳簿は7年間、その他の帳簿や領収書・請求書などは原則5年間の保存が必要です。

青色申告についても、帳簿・決算関係書類など種類によって保存期間が定められています。

そのため、「副業の書類は全部5年」などと一律に覚えるのではなく、自分の所得区分や申告方法、書類の種類を確認しましょう。

 

Q.副業の売上が300万円以下なら書類を保存しなくてもいいですか?

300万円以下だから、すべての帳簿・書類を保存しなくてよいという意味ではありません。

業務に係る雑所得については、前々年分の収入金額が300万円を超える場合に、現金預金取引等関係書類を5年間保存する制度があります。

この300万円という基準だけで、副業に関係するすべての記帳・保存義務を判断することはできません。

所得区分や申告方法なども含めて確認しましょう。

 

Q.会計ソフトは副業初心者でも必要ですか?

副業を始めたら必ず会計ソフトが必要というわけではありません。

取引が少なければ、Excelなどを使って管理できる場合もあります。

一方で、取引件数が増えたり、銀行口座やクレジットカードの明細確認に時間がかかるようになったりした場合は、会計ソフトを使うことで管理を効率化できる可能性があります。

副業の規模や取引量、申告方法などを考えて選びましょう。

 

まとめ|副業の帳簿は収入と経費を把握するための大切な記録

副業の帳簿というと難しく感じるかもしれませんが、まずは副業で発生したお金の動きを記録するものと考えると理解しやすくなります。

今回のポイントを整理します。

  • 帳簿には取引の日付・内容・相手方・金額などを記録する
  • 収入だけでなく必要経費についても記録する
  • 副業の所得区分によって記帳・保存に関するルールは異なる
  • 手書き・Excel・会計ソフトなど管理方法には選択肢がある
  • 領収書・請求書なども帳簿とあわせて整理する
  • 帳簿や書類の保存期間はすべて一律ではない
  • 業務に係る雑所得には前々年の収入金額300万円超に関する書類保存ルールがある
  • 電子取引データについても保存ルールを確認する
  • 取引が増えたら副業のお金を分けて管理する方法もある
  • 記帳の負担が増えたら会計ソフトを検討する方法もある

 

最初から完璧な帳簿を目指さない

副業初心者なら、まずは収入や支出を放置しないことから始めましょう。

取引が発生したら記録し、領収書や請求書などを整理する。

副業の規模が大きくなったら、管理方法も少しずつ見直していくと続けやすくなります。

 

副業の帳簿は、税金のためだけに作るものではありません。

収入と支出を記録することで、「副業で実際にいくら利益が残っているのか」も把握しやすくなります。

副業を長く続けるためにも、「稼ぐ」と「記録する」をセットで考えていきましょう。

 

参考・出典

この記事は、以下の国税庁の公式情報をもとに、2026年8月18日時点で内容を確認しています。

※税制や帳簿・書類の保存制度は変更される場合があります。実際に記帳・申告を行う際は、国税庁の最新情報をご確認ください。

 

関連記事

 

 

 

帳簿管理の負担を減らしたい方へ

副業を始めたばかりで取引が少ないうちは、Excelなどを使って管理する方法もあります。

しかし、売上や経費の件数が増えてくると、銀行口座やクレジットカードの明細を確認しながら、一つずつ記録する作業に時間がかかることがあります。

「記帳に使う時間を減らしたい」

そんな段階になったら、クラウド会計ソフトを利用する方法も選択肢のひとつです。

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✓ 怪しい副業を見分けるポイント
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